2012/07/13

「中国化する日本」雑感

現在の中国関係の本を乱読しつつ、ちょっと古い中国を扱った本も読んでみた。正確には「ワルドナー伝説」を買いに行ったジュンク堂で見かけて、「そういえば噂になってたなぁ」と思い出して一緒に買った。タイトルからして「アホを釣る」気満々の挑発なんだけれど、実際タイトルは釣り。でも、釣られそうな人は迷わず読むべき。釣られる前に想像していたより不快な内容だと請け合っていい。「悪辣なる中国に侵略されている神国日本」だと思って手にとったら、「ぶっちゃけ中国って千年前に近代国家を確立してて、欧米のシステムってその中国のバッタモンだよね」といきなり書いてあるんだから。
で、ド近所に成立した近代国家から背を向け、封建社会を作り続ける人の歴史として近世日本史を語り直すのがこの本。最近の研究成果と大胆な解釈をダジャレで接合した大変おもしろい本だった。

以下雑感。
本書中では

中国=宋で確立=近代社会=開放系
日本=江戸幕府で確立=封建社会=閉鎖系
として、対置してるんだけど、それって閉鎖系の社会システムの極点に江戸時代を置いているわけで、事大主義ではないのかなぁ。

個人的にクリーンヒットされたダジャレに「アナーキー・イン・ザ・ヨウ・メイ」がある。たしかに陽明学の徒は一歩間違うとアナーキーだ。


思想的にも「Right!! Now」だしなぁ。

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