2010/07/23

効率の定義について卓球から考えてみる

まずは前提から

  1. 効率=出力/入力
  2. 効率が最優先とは限らないが、良いに越した事はない。
  3. 効率を最優先しない場合、出力の最大化か入力の最小化が最優先される。
  4. 勿論、入力/出力をどう定義するかで、効率の考え方も変わる。
ラリーのポイント乃至ゲームの勝利を出力とした場合、最も効率的な戦略はサービス勝負であり、三球目攻撃は次善となる。それでは観戦者の楽しさという出力が大きく損なわれるので、卓球のルールは実のところ、効率を低下させるために改正され続けている。

かくしてラリー戦を強制された中で問題になるのは、「オールフォアと両ハンドはどちらが効率的か?」だろう。大概の人はフォアの方が正確かつ威力のあるボールを打てる。より強い球を打つのがラリー戦に勝つ方法論だと考えるのがオールフォアだ。対して両ハンドを使う理由は「頂点(前)の打球点を維持するには大きく動いている時間はない」事にある。より強いボールを打つ方法論「フォアで頂点付近のボールを打つ」の要素を分解してるだけの話だ。

もしここで、最も効率的な方法論を考えるなら、「オールフォアで頂点を打てるフットワークと両ハンドを身につける」の一択なので、まるで効率的な議論とは言えなくなる。理想的なスポーツの効率ってのは入力=最大を固定値にして、出力の最大化を図るものだからだ。

現実的なスポーツでは人は簡単に成長しない。せめてミドルに来た球は回り込む。せめてバックでもつなげるようにする。サービスの練習をする。等々。出来る事からやっていく事が肝心