2012/07/21

天才 or not?


数年前に読んだマシュー・サイドの「非才!」では、「才能なんてものはない。才能と思われているものは、適切な練習を十分に積み重ねることでえられる」と主張していた。マシュー・サイドは下のように卓球の人なので、当然のように「ワルドナーだって天才ではなく、適切な練習をしこたまやったから強いんだ」と主張するわけだ。

しかし、ワルドナー伝説 に挙げられているエピソードでは、「9歳で卓球を始めたワルドナーが3球目の練習をさせると、サービスでタッチを変えながらどんな回転がかかるかチェックしていた」とか、「ラリーの練習をさせると中後陣からサイドスピンも入れたドライブで遊んでいた」とかある。後年のワルドナーを育てるための練習を自分でやっていたようにしか思えないエピソード群だ。もちろん、ワルドナーの神話を構築するための伝記と思えば多少の誇張はあるだろうし、「コース固定の練習が主流の時代にオールをやり込んだ先輩」や「指導者全員スマッシュ最強を疑っていない時代に、中陣ドライブ主戦で強くなったアペルグレン」のような先人の後に続いている面も多々あるんだろう。
ワルドナーの天才性に「良い意味で人の言うことを聞かないこと」を含めてしまうと、天才育成法は技術以前の心性をいかに育てるかに帰着してしまうんでないかなぁ。


インパクトの瞬間



ボルの練習風景。
「インパクトの瞬間、ボールは飛んでいく」とどうしようもなく当然なフレーズが浮かんでしまったのだけど、インパクトでキュッとしてボールに回転を与えてるのがよくわかる気がする。カメラ位置が選手と同じ高さだけに、軌道のおかしさが伝わってくる。バウンド後の伸び方が強烈なので、頂点が低い位置になっている。

「インパクトの瞬間」は清水義範の短編。「インパクトの瞬間、ヘッドは回転している」というキーワードからゴルフクラブの宣伝ぽい言葉を延々と連ねるだけの作品だ(ったはず)。

2012/07/18

中国(宋代)と日本(江戸)の軸を書いてみる

「中国化する日本」を反芻しながら、対立軸を二軸にして図にしてみた。セーフティーネットの大小は、「大きい政府-小さい政府」と言い換えてもいいかも。

中華王朝を開放系というのは、異論もあるだろうけれど、この千年くらいは下の動画みたいな状況だったわけだしねぇ。

まぁ、東洋でならした俺たち以下略って言いたいだけなんだけど。