2009/11/11

物質文明・経済・資本主義

価格に躊躇して手を出せなかった『物質文明・経済・資本主義』を、アマゾンマーケットプレイス(要は古本)で入手し、ぼちぼちと読んでいる。一番順調に読み進める場所は漫画喫茶なのはともかく、『地中海』以上にディテールの積み上げが尋常ではない。第一巻では人々の日常生活を描写する為に、何をどうやって作り、何を食べて生きてきたかが詳細に挙げられる。そこで挙げられるのは、彼の主研究領域たるヨーロッパだけではない。インド・中国そして日本、南北アメリカ、アフリカも同列に挙がり、比較されている。

読んでいて感じたのは、実際に明記されてもいるが、技術進化が社会の変化をもたらすのではなく、社会の変化が技術進化を必要とし実現させる、ということだ。例えば、中国では産業革命の技術的要件はほぼ全て備えていたが、融通性が高く安価な労働者が多くいたため機械化が想像もされなかった。等。

経済学に置き換えると、「需要は重要」です。三回音読すると、前後がゴッチャになるので注意しましょう。

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